新世紀を正しく歩きましょう。そのために知っておくべき人や国にまつわる歴史を、名作・傑作たちを見ながら学びます。
日本人なら絶対知っておきたい歴史ドキュメント
わが日本も平穏無事に21世紀を迎えられてひと安心。富士山も綺麗だし、陽光もさんさんと降りそそぐ。あぁ、平和な世の中に生まれてよかった、なんて今の時代からさかのぼることほんの50年余。そこにはとてつもなく恐ろしく、不安に満ちた不幸な昭和ニッポンの姿があったのだ。
映画も小説も、ノンフィクションの迫力にはかなわない
日本の敗戦。それは当時の国民にとっては信じがたいニュースであった。昭和23年、市ヶ谷において極東国際軍事裁判、いわゆる東京裁判が開廷された。戦勝国が敗戦国である日本を裁くことを目的とした裁判である。この作品は50万フィートにも及ぶ膨大な裁判記録映像を元に、東京裁判の模様を余すことなく浮き彫りにしたある歴史の記録である。どんな映画も小説も、決して現実に勝ることができない…そんな思いを決定的に印象づける迫力に満ち溢れた作品であるばかりか、勝者が一方的に敗者を裁くことの是非、戦争は合法的な殺人ではないのか…?などといった深遠なるテーマが見る者の胸を激しく打つ。ドキュメンタリーというものがこれほどドラマティックであったのか、驚きを禁じえない作風も魅力である。
かくして現代ニッポンは歩き始めた
東京裁判の模様を軸に、天皇の人間宣言、軍国主義から民主主義への移行、共産主義の台頭など、劇的に変化してゆく時代を知らずして21世紀を歩いてはいけません。いかにして現代ニッポンが歩き始めたのか、おじいちゃん、おばあちゃんたちがいかにタフな世代だったのか、「東京裁判」を見て実感してみてはいかがです?
「東京裁判」(1983年日本)
監督/小林正樹
ナレーター/佐藤慶
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