約束を守れなかった時にこそ、
身が細るほど熱い恋が始まるのです!
「わたし恋愛映画にはちょっとうるさいのよね」なんて自負してるあなた、まさかこの「めぐり逢い」を見逃してはいませんよね。この作品は50年代のハリウッド映画を代表するばかりでなく、間違いなく21世紀に語り継がれるラブ・ロマンスの逸品なのであります。
ロンドンからニューヨークへ向う豪華客船。あるカップルがデッキの上で密やかにくちづけをかわす。彼の方は世界的に有名な資産家であり、プレイボーイとしても名を馳せるニッキー・フェランテ(ケイリー・グラント)。実は彼、つい先ごろ婚約を発表したばかり。いっぽう彼女の方は、気品と礼儀を身につけたばかりの元クラブシンガー、テリー(デボラ・カー)。青年実業家に見初められ、いわゆる玉の輿一歩手前のひとり旅。
そんなふたりが船上でひょんなことから知り合い、互いに激しく惹かれあってゆく。それぞれの婚約者に罪や文句なんて少しもないのに、あぁ運命の出逢いってこういうものなのね。船は刻々とニューヨークに近づいて行く。単なる旅先の情事では済まされぬふたりは、その時ちょうどビルの谷間から悠然と姿を見せた高層ビルを見上げて誓い合った。
「半年後の7月1日、5時ちょうど エンパイア・ステート・ビルで会いましょう 天国にいちばん近い場所で…」
資産家の息子として不自由なく暮してきたニッキーは、自分の手で稼ぐためむかし筆を折った絵画に打ち込み、半年後の再会を待った。心優しい婚約者の元を離れ、クラブ・シンガーとして再び歌い始めたテリーは、その歌の中で彼への熱い想いを語りながら美しさに磨きをかけた。そして半年後の7月1日、ふたりは再会に胸をときめかし、約束の場所に向うのだが…。
もし「恋の神様」がいるとすれば、その恋人はきっと「試練の神様」に違いない。この映画の主人公たちがどんな風に「恋と試練」に立ち向かい、たったひとつの「約束」に誠実に向きあった結果何を得ることができたのか…。あなたの身に置き換えて究極のメロドラマに酔いしれてみたら、恋する準備はもう100%!
「めぐり逢い」(57年アメリカ)
監督/レオ・マッケリー 出演/ケイリー・グラント デボラ・カー キャサリン・ネスビット
ビデオ/20世紀FOX |