暑くて眠れない…そんな夜は血から凍らせる!
原作スティーブン・キングも激怒した(?)傑作ホラー
近年ではホラーよりも「グリーン・マイル」などヒューマニズム溢れる作品の方が有名な原作者スティーブン・キングを烈火の如く怒らせたものの、キングの映画化作品の中ではピカイチの面白さを誇るのがこれ。なぜキング先生が「シャイニング」の試写を見て怒ったかというと、「2001年宇宙の旅」などで知られる難解さナンバー・ワン監督スタンリー・キューブリックが高尚かつ芸術的なホラー映画に仕上げてしまったからだという。そう、キング先生は大のB級映画ファンなのでした。(ちなみにシャイニングはちっとも難解ではないので、未見の方はご安心下さい)
そんな前置きはさておき眠れぬ夜、とくに猛暑の名残で寝苦しい夜に最適なのが、この金属的な清涼感たっぷりの傑作「シャイニング」なのであります。
閉鎖された冬のホテルで、男は静かに狂っていく
<ストーリー>
名優ジャック・ニコルソン扮するジャック・トランスは駆出しの小説家。物書きだけでは食っていけないから、コロラドのリゾートホテルの管理人を引き受ける。この高級リゾートホテルは大雪のため11月から5月までは完全に閉鎖するのである。その冬の間、ホテルが痛まないように管理する仕事だ。外見上は愛妻家で子煩悩な彼だが、その昔ちょっとした事件を起こしたことがある。暴れる息子ダニーを注意した弾みで怪我をさせてしまったのだ。社会的にはなんてことないこの事件も、小さな家庭内ではそのひとりひとりに今でも暗い影を落としている。つまりジャックの中には小さいながらも、いつ牙を剥き出しにするかわからない鬼が棲み付いているのである。
彼の息子ダニーは、自閉症気味の少年だ。人には言えないが予知能力を持っている。いや、正確にはその能力を持っているのは、彼の口の中に住む親友ダニーなのだが…。いずれにしても一風変わった少年である。ただひとりまともそうなのは妻のウェンディーだけ。
さらにこのホテルには過去惨劇があった。やはり妻とふたりの娘を連れて管理人を引きうけた男が、極度の孤立感からノイローゼになり、妻と子を切り刻んだというのだ。そんなホテルに、こんな家族が行ったら何かが起こらないわけがない。早くも到着初日、ダニーは手をつないだ双子の少女が「遊ぼうよ…ずっと一緒に、遊ぼう…」と悲しげに訴える幻覚を見るのだった…!
怖いです。
はっきり言いましょう。これを見た後はぐっすり眠れます。だって目を開けて誰もいるはずのない壁や窓に目をやる方が恐いんですから!
「シャイニング」(1980年アメリカ/ワーナー)
監督/スタンリー・キューブリック
出演/ジャック・ニコルソン シェリー・デュバル ダニー・ロイド
ビデオ/ワーナー・ホーム・ビデオ \1980(税抜き)
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