お仕事Q&A大辞典 仕事の意欲を失うとき マンネリの毎日 短大を卒業してから4年間、大手食品会社でOLをしています。最近、仕事にやる気がなくこのまま続けていっていいのか迷っています。 私の仕事は営業部の事務処理で担当課を3つ持っています。同期の中では一番多く担当していて、今の仕事に対しては回りに信頼されていると思っています。 入社一年目のころは、パソコンなど新しいことをどんどん覚えていくという楽しさもあり、仕事に対してがんばろうという意欲がありました。しかし、4年経ち 仕事に慣れてしまった今、仕事量が増えただけで、入社1年目と同じ仕事をルーティンでこなすだけのマンネリの毎日に、不満を感じるようになりました。 かといって、他に何がやりたいというわけでもなく、今の安定した会社を辞める勇気もありません。新しいことをやりたいと思っても何がやりたいかわからない状況です。どうすればこんな気分を抜け出せるのでしょうか? 考えを具体的に整理してみましょう 仕事に対して特に大きな不満があるわけでもなく、人間関係がまずいわけでもない。でも何かピッタリ来ない。かと言って何かやりたいことがあるわけでもない。うーん困ったね! どうしようか! 仕事をしていると、誰にでも必ずこんな状況は一度や2度は訪れます。この時期をどう乗り越えるかで、これからの人生が変わってしまうかもね。 まず今一番にすることは、自分の周囲と気持ちを整理してみることでしょうね。漠然と考えていたのでは、そこからは何も生まれません。なんでも良いですから、とにかく具体的に行動を起こすことから始めてみましょうよ。考えを具体的に整理するの。これも行動。 項目は何でも良いのですが、箇条書きしてみましょう。(1) 今の仕事について 良い点: その理由: 良くない点: その理由:(2) 好きな仕事:(3) 好きな趣味:(4) 将来の自分の姿 なりたい自分: なりたくない自分: このように書き出してみると、頭の中が整理されて、自分が何で悩んでいたのか、その根幹に気がついたり、やりたい方向性が見えてくると思います。 悩んでいる本人にしてみると苦しい時期だとは思いますが、簡単に答えを出さずに、自分自身と対決して、大いに悩み、考えること。あなた自身が大きく前進する絶好のチャンスなのですから。 役職について、割り切った考え方になってしまった 建設会社に勤務している29歳の男性です。 仕事と家庭を両立させるにあたり、職場と家庭内とのとるべき態度の切り替えができない自分です。どうしても、職場>家庭 になってしまい、命令口調・完璧主義な口調で女房たちに接してしまいます。自分も休めなければ、家族もピリピリしております。自己中心的な性格を何とか変えたいと思っているのですが・・・。威厳やプライドが今となっては邪魔になっています。 優しく穏和な性格になる為には、どうすればよいでしょうか。 人に対するアプローチの仕方を変えてみる たぶんあなたは能力が高く大変優秀なビジネスマンなのでしよう。会社でバリバリ仕事をしている様子が目に浮かびます。でもちょっと待って!あなたの言っている威厳やプライド、命令口調や完璧主義、それに自己中心的って、どれも鼻持ちならないものばかり…。 いまどき29歳の人からこんな言葉がでてくるなんてちょっとびっくり。 あなたは家庭での自分の接し方を悩んでいるようだけど、これって、実は会社でも同じじゃないかな? つまり、一番あなたを愛していて、あなたを理解しているはずの奥様がピリピリしているんだとしたら、会社の他人はもっと厳しい目で見ていると思うわよ。他人は黙って我慢しているか、諦めているか、あるいはあなたが業績を上げているうちは、何も言わないだけ。しかしいつもいつも結果を出せるわけではないもの。これからあなたに問われるのは対人力。もしかするとあなた自身の中で、仕事が出来ることと優秀なこと、優しさや温厚であること、は同居しないと思っているのではないですか? とんでもない。”実るほど頭をたれる稲穂かな”って言うでしょ。 あなたの情熱や目標設定を変える必要はありません。ペースダウンする必要もないし、バリバリ仕事をすればいい。でも表現の仕方を変えることですね。ちょっと人に対するアプローチの仕方を変えてみるの。これは家庭であれ、職場であれ同じこと。どこに居てもあなたはあなたなのですから。切り替えることを学ぶのではなく、あなた自身が対人力を付けることを学んでください。命令口調は依頼形に。最初のうちはじれったいかもしれないけれど我慢して、人の話をじっくり聴く。相手が何を望んでいるのか理解するまではすぐに反論しない。自分の結論だけが唯一無二ではないこと。あなたの完璧主義は価値観の違う人には無意味に写っているということを知ること。 あなたの魅力も能力も輝きを増すこと請け合い。 希望していた営業サポートに、新入社員がついてしまった… 入社2年目の事務職です。 今まで課内の経理と庶務を1年間やってきました。はっきり言っておもしろい仕事ではなく、早く営業サポート(会社は文具メーカーです)をしたくって、そのことは課長にも何度か打診をしていました。 「4月に新入社員の女の子が入ればね」という課長の言葉に支えられてここまで頑張ってきたのに、フタをあけてびっくり。その新入社員の女の子がいきなり営業サポートにつき、私の仕事はそのままということになってしまったのです。課長に抗議したら、「あの子(新人)にはちょっと無理そうだから、あと1年やって」だって!信じられない。私だって数字は苦手。1年間に相当苦労したのに…。 もうがっくりきてしまってヤル気がおきない。会社だからどんな仕事もしなきゃいけない、とは頭で分かっているんですけど…。つらいです、毎日。 きっぱり割り切って、今まで以上に仕事に精をだすことう アッタマに来ますね。わかる。わかる。いっそ辞めてしまおうか!そう思っていますか?もちろん辞めてもいいけど、その前にちょっと考えてね。 今はとにかく失業率最高。こんな時期に新しい仕事を見つけるのは容易なことではないぞ。まあ、客観的に第三者としての意見を言わせていただければ、入社2年目のようですが、仕事変えを要求するのはちょっと早いという気がしますけど。 営業は花形、経理と庶務は地味な仕事です。何かをしてあげても当たり前のような顔をされるし、数字を上げるところではないので、忙しくても達成感が持ちにくい。でも周囲はやっとあなたが今の業務に慣れて恐らく仕事が円滑に回るようになったのに、そこであえてまた新人を登用するのは非効率と判断したのでしょう。 あなたが思っている以上に評価されているということなのかもしれません。残念ながら会社にとって一番の 判断基準は個人の好き嫌いや思惑ではなく、いかに業務が円滑に効率よくいくかなのです。 これから先あなたがするべきことは、きっぱりと割り切って、とにかく今まで以上に仕事に精をだすこと。出来たら目を見張るほどの変化が欲しいんだけどな。 でも当然あなたの要求はことあるごとにアピールし続けます。つまり決して満足している訳ではないが、けなげに今まで以上に頑張る。そういう姿勢は必ず次のチャンスを生み出すことになります。あなたがやる気を無くして,仕事に支障がでるようなことにでもなれば、あなたはそれだけのレベルであったと判断されるだけのこと。もう二度とチャンスは巡ってこないと考えた方がよいでしょう。 そんな負け犬にはならないでね。とにかく「今の仕事で右に出るものがいない」と自他共に認められるだけの実績を作って下さい。必ず今見えていない新しい結果が見えてくるはずです。 「派遣社員だから」と言われて納得がいかない 私は7年間、大手損保でOLをしていました。職場環境にはとても恵まれていましたが、帰国子女の私はどうしても英語力を生かした仕事につきたくて、退職を決意し、今はバイリンガル営業ウーマンとして某広告代理店に派遣社員として勤務しており、1年経ちます。 幸い、今の職場も環境は文句なしです。自分でも本当にラッキーだと思います。ただ、やっぱり私は”派遣社員”にしかすぎないのです。社員とほぼ同じ業務内容で、それに加え企画書の翻訳やプレゼン時のウィスパリングなどもしています。プレゼン前になると、深夜残業はあたりまえ、ひどい時は朝までという事もあります。やりがいはあるし、面白いのは間違いないのですが、せっかく社員と変わらない仕事をこなしても、いざという時は「派遣社員だから」と言われてしまい、納得がいかないのです。処遇はもちろん派遣社員なので良いとは言えません。 今の会社は勤続1年を超えました。なんだか割り切れない気持ちで続けるのがつらい毎日です。この”つらさ”、どうしたら良いでしょうか。 “派遣”はシステム 厳しい言い方をするけれど、あなたは甘えていますよ。「いざという時に派遣社員だからと言われてしまう」のは当たり前。企業がなぜ派遣社員を使うか、あなたにも充分かっているはず。会社にとって派遣社員を使うメリットは、必要な期間に必要な能力を使えること。そして、直接雇用するために発生する雑事や将来の諸々の経費を考えなくて良いことです。しかし、実際に会社があなたの直接の雇用先である派遣会社に支払っている人件費は、単価で考えれば決して安い金額ではないはずです。あなたは求められている能力を提供するために派遣されているのですから、その仕事が正社員と同じであろうと、深夜業務であろうと、他の人では出来ないような業務であろうと関係ないのです。そして派遣社員の待遇に関しては、あくまでも直接の雇用者である派遣会社との問題なのです。 あなたに限らず派遣社員の人は、一様に正社員と同じ仕事をしたり、それ以上の仕事をすると、「損した感」を持つようです。それは自分が最大の能力を提供しているにも関わらず、実際の現場で正社員と同じ待遇が受けられないという疎外感からくるのでしょうが、その意識は捨てなければなりません。それが”派遣”なのですから。会社として派遣社員を契約するのはあくまでも、その人の即戦力を買っているのであって、その人に経費をかけて育てたり、福利厚生を与えていたのでは、派遣を使うメリットがないのです。たまに派遣社員にも同じ待遇をする場合があるとしても、むしろそれは例外であって、個人的な配慮と考えるべきでしょうね。 雇用形態が違うのですから、待遇も異なるのは当たり前、そうでなければ逆に正社員の中から不公平感が生まれてくることにもなります。実際の現場で待遇が違うからと言って、誰もあなたが憎いわけでも嫌いな訳でもなく、これはシステムなのです。あなたが派遣社員を選んだということはそういうことを選んだということなのです。 淋しいとか辛いとか感情的な問題ではなく、自分のやりたかった仕事、能力を最大限に発揮させてくれる職場として、この職場はどうなのですか? あなたにとっては、雇用形態より仕事の内容が重要な要素だったのではないですか? なぜ大手損保を辞めたのか、その根本を思い出して御覧なさい。 仕事がない… 相部さん、こんばんは。今悩んでいることがあります。是非、ご意見をお聞かせ下さい。 勤続4年めですが、仕事がないのです。もともとこの4月に異動があるはずだったのですがそれが白紙になり、いつ出ていけるかは未定の状態です。しかし、今いる部署側では、私は遅かれ早かれ出ていく存在として、今年度の業務予定に全然参加させてくれていないのです。 今いる部署の主な業務は企画系です。それぞれの担当者が忙しそうにミーティングを重ねているそばですることが見つからず、焦りばかりを感じています。お願いしても回される仕事は全て雑用ばかり!手書きの資料をワードで書くとかそんなものです。私より後に担当に入った人が企画をたて、上司に意見を言いながら仕事しているのを見ると情けなくなるばかりです。 何度となく、同じ担当の話しやすい方に相談したりしているのですが、私の問題点を言うでもなく、かといって仕事を任せてくれるでもなく、何がなんだかわかりません。企画というものは長期にわたるため、この先1~2ヶ月で出ていく者に任せるわけにはいかないのかもしれませんが、異動だって確実にあるわけではありません。他の人にはもっと積極性を出せと言われるのですが…。どうか良いアドバイスをお願いします。 役を演じきってみる 会社の中にいて仕事がないことほど辛いことってありませんよね。よく忙しいって文句を言う人がいるけれど、そういう人はこの辛さを知らないのだと思います。実際あなたの会社があなたをどう扱おうと思っているのか分らないので、なんとも言いようがないのですが、あなたが今の状況に追い込まれている要因を整理してみてはどうかしら? 何が考えられそう?(1) どうせ異動になるから (2) あなたをしばらく休ませてあげようと思っている (3) 何も深く考えていない(4) あなたでなくても人材は足りているから(5) あなたの仕事の仕方に不満がある (1)~(3)の場合 会社ってけっこういい加減なもので、個人の状況までは把握していないことがあるのよね。もしかしたらあなたの会社は、人事異動に関する情報がきちんとなされていないのでは?あなたが異動になるという噂だけが一人歩きして、皆がそれを信じていれば、仕事は出さない。長期のプロジェクトには不向きだもの。そのうち異動になるから、のんびりやれば、ってところかもしれない。 それなら、腹を括って今はとにかく我慢するしかない!場当たり的なつまらない仕事でもとにかく完璧にこなすこと。どんな雑用でも完璧にやり遂げるあなたの姿勢を会社にアピールすることですね。あなたに雑用をさせておくことがどれほど会社にとっての損失か、ということを分らせる。それは何も素晴らしいプロジェクトの一員にならなくても出来るはずだし、またあなたが「私はこれだけの能力があります」って口で説明してもだめな事なのです。あなた自身の行動で認めさせるしかないの。いつも脚光を浴びていた人にはとっても辛いんだけど、人生っていつもいつも陽が当たるわけではないの。こういう時こそあなたの真価が問われているのだと思います。これを乗り切ったら、きっとまた一段と成長すると思うな。 もしあなたが(4)か(5)を自分で感じているなら、見切りをつけるか、あるいはここでもう一度ふんばって、自分の足りないところ、能力も対人戦略も全てひっくるめて、自分を見つめなおして、一から出直す覚悟で臨むことでしょうね。 辞めるのはいつでもできるんだから、とにかく、やってみたら。ここ数ヶ月やって来た仕事はどんな仕事でも、意に介していないように明るく積極的にこなす。仕事がない時は落ち込んだ様子を見せないで、周囲の雑用でも、整理整頓でも、なんでも見つけて始めちゃうの。おなかの中は煮えたぎっていても、演じるの。その役を演じきってみるの。あなたは自分の力でこれを抜けきることが出来る人だと思います。 監修:株式会社ビーフォーシー 相部博子