お仕事Q&A大辞典 プライベートとのバランス 仕事も結婚も 結婚はしてないないのですが、一緒に住んでいる彼がいます。お互い働いていて、二人の帰りが、午後10時を過ぎてしまうこともたびたびです。彼は、家事に協力的で私が忙しいときや疲れているときは、洗濯やごみ捨てなど積極的にやってくれます。 しかし、問題なのは彼の両親です。特に彼のお母さんは、男の人が台所に立ったり、洗濯をするなんてとんでもないという考えがあり、そういうことをさせているなんて信じられないと言われました。結婚の話も出ていたのですが、私が仕事をやめるか、定時に帰ってこれる仕事に転職しないかぎり反対だといわれました。でも私は、一緒に住んでいるパートナーが家事を協力し合うのはあたりまえのことだと感じています。それに仕事は絶対続けていきたいし、今の職場も気に入っているので、辞める気は毛頭ありません。でもそろそろ結婚はしたいなと思っています。両方手に入れようとするのはわがままなのでしょうか? 重要なのは”生き方”?それとも、彼? 問題は、彼はあなたにどうして欲しいと思っているか、です。 彼があなたの生き方を尊重して、あなたの考えを受け入れるつもりなら、時間をかけてでも、両親を説得するのは彼の役目です。あやふやにしないで、彼自身がきちんと両親に自分の考えを(あなたの考えではなく)話し、もし万が一、賛成してくれなくても、自分たちの意志は固いということを示すことですね。 最近は夫婦で働き、家事も分担している夫婦は、珍しくなくなりました。息子を育ててきた母親には、昔ながらの考えでなかなか理解しにくいことも分かります。そんな母親の気持ちを理解した上で、時間をかけて少しずつ分かってもらうしかないでしょうね。 母親にとって最終的には、息子があなたと一緒にいることで幸せになれば良いのですから。 逆に彼が、本心はあなたに家庭に入って欲しいと思っている場合、あなたは仕事を変えるなり辞めるなりする事ができますか?これはただ仕事の問題ということではなく、あなたの生き方を変えるという問題です。実際にそうなるかどうかは別にして、あなたにとってそれほどの覚悟を持てる相手かどうか、を見極めることですね。もし、それほどではないのなら、仕事をお取りなさい。あなた流に生きて、それを受け入れてくれる人を見つけることね。 あなたにとって重要なのは”生き方”?それとも、彼? 自分にとって大切だと思うものを選択することです。両方取りたければ、そうなるように努力することですね。そして選択した以上はそれに対して決して不満を言ったり、後悔をしたりしないという覚悟を持つこと。「ああすればよかった」「やっぱり止めとけばよかった」「あの人のためにこうなった」なんて後ろ向きの人生観だけは持ち合わせないでね。人は自分の選んだ一つの道しか進めないし、人生に責任を持つのは自分しかいないのです。私の友人の妹さんで、めちゃくちゃ積極的で、めちゃめちゃポジティブな人がいます。たとえ冤罪で刑務所に入っても、そこで楽しみを見つけるだろうね、という人です。 自分にとって何が一番大切なのか、それを見失わないようにしていれば、道は拓けていくし、後悔もしなくてすむと思います。波風を立てなければ平和、その代わり得るものも少ないかもしれない。波風を立てれば、それだけ大変になるのは当たり前、でも結果、得られるものが大きければ、それはそれでその人にとっては良い人生なんじゃないかな。 結論を怖がらずに、彼と、とことん話し合ってみることですね。 仕事?子供? 今年の5月末で、5年余り勤めていた会社を退職しました。現在35歳です。私はそこで営業部長として頑張ってまいりましたが、会社の業績悪化に伴う、部下4人の突然の解雇通達および組織変更等に納得できず、会社社長に抗議した結果、私自身がこの会社の方針について行けずに退職したという訳です。 仕事は大好きですしこれからも、なんらかの形で続けて行きたいのですが、プライベートでは、結婚して丸4年。そろそろ子供を本気でほしい年齢でも有ります。 仕事については、今ならつながりで、なんとかみつけることはできますが、間をあけると難しくなります。年齢から考えると<子作りに専念>も気になります。といっても、すぐに出来るかもわかりませんし…。 なにかいい知恵がありましたら、アドバイスをお願いいたします。 あなたにとっての仕事の位置付け 女性にとって子供と仕事の両立は永遠のテーマですね。どんなに仕事を続けたくても、妊娠、出産となれば、それなりの休業は余儀なくされます。お話の様子ですとあなたは大変 責任感の強い方のようですね。だからこそ、こうして悩んでいらっしゃるのでしょう。 さて、あなた自身の描いている将来像はどんなものなのかな?子育てをしながら仕事をしている自分?それとも家庭に入って子育てに専念している自分?もし前者なら、すぐにでも次の仕事に就くべきだと思うな。仕事はあなたの人生にとって重要な位置を占めているもの。いくら子作りに専念しても成功するとは限らないし、現実に出来てしまうまでは、仮定の話でものごとを進めない方が良いと思う。 今まで当社にも、子作りに専念すると言って辞めていった人が2人います。彼女達はいずれも病院に通ってそれこそ”専念”していましたが、結局2人ともいまだに子供はいません。今はボランティアをしたり、学校に行ったりしてそれなりに楽しんでいるようですから、そういう生き方も良いと思うし。 ポイントはあなたの人生にとって仕事がどれくらいの位置付けかってことでしょうね。 次に就職する会社であなたがすぐに妊娠、出産となったら、それは良い顔をするはずないけれど、それはその時のこと。その会社に対してあなたが取るべき態度は、そうなる瞬間 までとにかく最善を尽くすこと。あなたを雇ってよかったと思わせること。当たってもいない宝くじのことを考えて「当たったら会社辞めるから、迷惑がかかるといけないので就職しない」とは言わないでしょう。もちろん子作りの方が確立は高いけど、「出来る」「出来ない」、「当たる」「当たらない」で言ったらいずれもAll or Nothingなんだから。「なるようにしかならないんだ 人生は」「今 最善を尽くす」それだけを守っていれば、どうころんだって後悔はしない! 学業と仕事、どちらを優先すればよいでしょうか? 私は学生兼役員として働いているのですが、学業を優先すべきか仕事を優先すべきか困っています。あまりここで質問する内容ではないかもしれませんが、本気で迷っています。このままでは両方中途半端になってしまいます。どうすればよいでしょうか。 また、あまり関係ないかもしれないですが、会社で役員をやっていたら就職できないと聞いたのですが… 将来あなたがどっちの道に進みたいのか あなたの悩みは学生でありながら、企業の役員であることの不安?それとも学業と仕事の両立が難しいこと?今の仕事ってあなたにとってどういう位置付けなのでしょうか?将来続けたいこと?それとも行きがかりでやってしまっただけ? 大切なのは将来あなたがどっちの道に進みたいのかということ。その仕事があなたの将来したいこととリンクしているなら、なんとか両立させてみたら?だって机に向かうだけが勉強ではないでしょう。あなたの気持ち次第で、両方が中途半端ではなく、両方が有効なものになるはずよ。 でも全く違う事を将来考えているのなら、自分の将来にとって一番役に立つことをすべきでしょうね。学校で今しか勉強できないことも沢山あるでしょう。それが重要だと思ったらそっちに専念したら。 それから、役員をしていたからって就職出来ないなんてことはありません。ただ会社は基本的に「2足のわらじは好まない」。誰だって、自分の会社に専念してもらいたいのは当たり前ですから、他に仕事を持っている人を何でわざわざ雇うかってことね。 でも、聞かれもしないのに、わざわざ「私は出べそです」って言う?そんなこと話題に出す必要はないってことです。 もし名義貸しだけの役員で残るなら、連帯保証人になったり、実質的な責任の発生するようなことは一切しないこと。 仕事と家庭のジレンマでイライラ 看護婦(主任)です。2歳(保育園に入れています)の子供とサラリーマンの夫との3人家族。看護婦の仕事は時間が不規則。子供と遊ぶ時間、家族3人の時間もなかなか取れず、すれ違いの生活です。ローンを組んで家を購入したので、私の仕事もへらすこともできない。わたしの稼ぎもローン返済の一部だから。でも、このまま仕事をしていくと、ますます家族との時間が取れず、休みの日も寝て過ごし、いつまで体力が続くのか…。別の仕事にチャレンジする勇気もなく、看護婦の仕事は好きだからやめれない。 ジレンマに陥って最近イライラすることも多く、つい夫にあたったり、子供にもヒステリックに叱りつけたりしてしまいます。どうしたら、家族とのいい時間を過ごせるのかアドバイスをください。 「大変だ」と思う気持ちが自分をますます大変にしている “悩みがいっぱい”と言った感じですね。ちょっと発想の転換をしてみたら?あなたには2歳になるかわいい子供と愛するご主人がいるのね。すごい!38歳で家を購入。それに大好きな看護婦という仕事をしている。 世の中には子供が欲しくても授からない人や、家を購入したくても信用がなくってローンも組めない、こんな仕事やりたくもないけど他に出来ることがない、なんて人が腐るほどいるのよ。あなたの今の状況は誰が作ったの?誰かに無理やり子供を押し付けられたの? 家をだまされて買っちゃったの? 看護婦になんて本当はなりたくなかったの? 今のあなたの状況はあなたが選択した結果なのですよ。子供を持っていない人より忙しいのは当然。大きな買い物をしたら経済的に大変なのは当たり前。看護婦の仕事が9時~5時で終わらないのは今に始まったことじゃないでしょ。せっかく全てを手に入れているのに、なぜマイナスの発想をするの?1日中、子供と時間を共にしている母親だけが子供にとって素晴らしい、なんてことは全くないの。大切なのは時間よりも質。限られた時間しかないのなら、その時間の質を上げれば良いのですよ。あなたが今していることは全く逆のようですね。 「大変だ 大変だ」って思う気持ちが自分をますます大変にしているだけで、休みの日に寝たければ、正々堂々と時間を決めて「さあ、ねるぞー」って寝てしまえばいい。遠慮することもないし、疲れていたら怠ければいいのですよ。中途半端に後ろめたさを感じるから、八つ当たりしたくなるのです。この状況があなたの人生なの。他人と比較する必要もないし、家族3人が理解しあっていればいいことでしょ。 私にも経験があるのだけれど、全ての時間が”大変意識”に支配されてしまうと、何のために生きているのかわからなくなってしまうわね。今の私は”大変を楽しむ”ことを学びました。”この大変をどう乗り切るか”、全ての時間、一瞬一瞬を楽しもうって決めたの。 例え一緒にいる時間が少なくても、母親がいつも楽しそうで幸せであれば、子供は(夫もね)ちゃんとそれを感じ取ります。 生きがいのある人生じゃあないの!いいね。いいね。 自分も家族もピリピリ… 建設会社に勤務している29歳の男性です。 仕事と家庭を両立させるにあたり、職場と家庭内とのとるべき態度の切り替えができない自分です。どうしても、職場>家庭 になってしまい、命令口調・完璧主義な口調で女房たちに接してしまいます。自分も休めなければ、家族もピリピリしております。自己中心的な性格を何とか変えたいと思っているのですが・・・。威厳やプライドが今となっては邪魔になっています。 優しく穏和な性格になる為には、どうすればよいでしょうか。 人に対するアプローチの仕方を変えてみる たぶんあなたは能力が高く大変優秀なビジネスマンなのでしよう。会社でバリバリ仕事をしている様子が目に浮かびます。でもちょっと待って!あなたの言っている威厳やプライド、命令口調や完璧主義、それに自己中心的って、どれも鼻持ちならないものばかり…。 いまどき29歳の人からこんな言葉がでてくるなんてちょっとびっくり。 あなたは家庭での自分の接し方を悩んでいるようだけど、これって、実は会社でも同じじゃないかな? つまり、一番あなたを愛していて、あなたを理解しているはずの奥様がピリピリしているんだとしたら、会社の他人はもっと厳しい目で見ていると思うわよ。他人は黙って我慢しているか、諦めているか、あるいはあなたが業績を上げているうちは、何も言わないだけ。しかしいつもいつも結果を出せるわけではないもの。これからあなたに問われるのは対人力。もしかするとあなた自身の中で、仕事が出来ることと優秀なこと、優しさや温厚であること、は同居しないと思っているのではないですか? とんでもない。”実るほど頭をたれる稲穂かな”って言うでしょ。 あなたの情熱や目標設定を変える必要はありません。ペースダウンする必要もないし、バリバリ仕事をすればいい。でも表現の仕方を変えることですね。ちょっと人に対するアプローチの仕方を変えてみるの。これは家庭であれ、職場であれ同じこと。どこに居てもあなたはあなたなのですから。切り替えることを学ぶのではなく、あなた自身が対人力を付けることを学んでください。命令口調は依頼形に。最初のうちはじれったいかもしれないけれど我慢して、人の話をじっくり聴く。相手が何を望んでいるのか理解するまではすぐに反論しない。自分の結論だけが唯一無二ではないこと。あなたの完璧主義は価値観の違う人には無意味に写っているということを知ること。 あなたの魅力も能力も輝きを増すこと請け合い。 前の仕事をあきらめきれない ずっと、頑張ってきた仕事を突然辞めさせられ、主人と二人で仕事をすることになり始めたんですが、前の仕事をあきらめ切れません。そのためか今の仕事が苦痛で、頭の中で”こんな仕事嫌だ”と考えてばかり! しかし、生活のため仕方ないどうやって気持を整理すればよいのでしょうか?時々、主人が憎くなってしまうくらいです。 自分の目標を明確にして、できるかぎりやってみる あなたが今までしてきた仕事は、やりがいがあって、楽しかった。そして今は仕事が苦痛、好きになれない。あなたが言っていることは転校生が前の学校の方が 良かったといっているのと同じで、前の学校の方が友達もいたし、何より校風が良く、先生も可愛がってくれ、成績も上がってきた。あなたが比較しているのは これと同じ。ただ仕事そのものを比較すれば、こう思うのも当たり前でしょう。 でもあなたが選んだのはただの勤務先の転向ではないのです よ。あなたは仕事を選んだのではなく、ご主人を選んだのだということが分っているのかしら?あなたは無理やり仕事を辞めさせられたと言いますが、その時点 ですでに自分の人生の選択をしているのです。このご相談が「仕事を選ぶか夫を選ぶか」という内容でないことがその証拠です。あなたはすでに仕事より夫を選 んで、踏み出しているのです。あなたが選んだことは、野球選手の奥さんのようなもので、夫がいつかホームランを打てるように影からサポートするのと同じこ となのです。あなたのサポートによって、ご主人の仕事がうまくいく、それがあなたの喜びになる、そういう選択をしたのです。 日々の仕事の面白さを味わうことが今のあなたの目的ではなく、ご主人と同じ夢を持ってそれに向かって進んでいくことが今のあなたの目的ではないのですか?その道を選んだあなたはつまりご主人を愛しているということなのですよ。 自分の目標を明確にして、とにかくできる限りやってみたらいかがですか?やるだけやって、それでも自分の過去の仕事が好き、捨てられないとなったら、その ときに初めて自分自身に問うてみたらいかがですか?私はこの人を本当に好きなのか?一緒に歩いて行きたいのか?それとも仕事の方が好きなのかと。あなたが 本当に悩むのはそれから。目先のことに捕らわれて、大切なものを見失わないように。 あなたに今必要なのはとにかくとことん今自分が選択した道を突き進むことだと思います。 監修:株式会社ビーフォーシー 相部博子