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尿漏れ・尿失禁・女性の痔・おしりの悩み

おしりの悩み

尿漏れ・尿失禁について:

尿もれに悩んでいる人は4人にひとり!?

女性の悩み女性のからだ 尿漏れ・尿失禁・女性の痔・おしりの悩み「ハックション」とくしゃみをしたとたん尿がもれてしまったり、トイレに行ったのに間に合わなかったり…こんな経験をしたことありませんか?
尿もれや尿失禁を経験したことがある成人女性は、実に4人に1人ともいわれています。女性は尿道が短く、出産などで骨盤底筋のダメージを受けやすいため、尿失禁をおこしやすいといわれています。中高年だけでなく20代、30代の女性にも決して少なくありません。
特に女性に多い症状として、くしゃみなどお腹に力を入れた時に起こる「腹圧性尿失禁」とトイレが間に合わなくなる「切迫性尿失禁」の2つがあります。

骨盤底筋がゆるくなる「腹圧性尿失禁」

膀胱・尿道・子宮・膣など下腹部にある内蔵をささえている<骨盤底筋>という筋肉があります。健康な女性の場合、膀胱や尿道は骨盤底筋にしっかりと固定さ れた状態になっています。しかし、この筋肉が弱まると内蔵が下がり、膀胱や尿道が圧迫され、尿もれを起こしやすくなります。
骨盤底筋が弱くなってしまう原因は、出産のときに骨盤底筋の収縮力が弱まってしまったり、便秘気味の人が毎日いきむことで、骨盤底筋が伸びてしまうなど様々です。
産後や敬称の腹圧性尿失禁の場合、この筋肉を鍛えることでかなり解消できますので、自分でできるトレーニングを日々の生活に取り入れてみてください。

自分でできるトレーニング, 「骨盤底筋トレーニング」

仰向けの姿勢で

  1. 仰向けに寝て、足を肩幅に開く
  2. ひざを少し立て、身体の力を抜き、肛門と膣を締め、締めたままゆっくり「1、2、3…」と5つ数えます。

途中で力が抜けてしまったら、また締めなおします。布団の中で行えるので、ぜひ毎日続けてください。

机にもたれた姿勢で

  1. 机のそばに立ち、足を肩幅に開く
  2. 手も肩幅に広げ、机につく
  3. そのまま、体重を全部腕にのせる。背中はまっすぐに伸ばして、頭を上げて前を見る
  4. 肩とお腹の力を抜いて、肛門と膣を締める

台所のシンクやテーブルを使って、家事の合間にやってみましょう。

間に合わない!「切迫性尿失禁」

突然はげしい尿意を感じてトイレにいっても間に合わないような切迫性尿失禁は、膀胱や尿道の働きになんらかの原因があることがあります。主に脳出血や脳梗 塞の後遺症、膀胱炎などで膀胱が過敏になっておこったりします。しかし膀胱に明らかな異常のない切迫性尿失禁もあります。治療法は原因によって異なります が、膀胱に異常のない切迫性尿失禁は基本的に薬によって治療します。
また、その他にも尿もれには様々なタイプがあります。たとえば腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁と混合して生じる「混合型尿失禁」や、尿意がないのにもれてしま う「反射性尿失禁」や「溢流性尿失禁」などがあります。気になっている方、恥ずかしいとそのままにせず、一度泌尿器科か婦人科に相談してみましょう。

痔の症状と原因をチェック:

痔の基礎知識

痔は、成人の3人に1人はかかっているといわれる、ポピュラーな病気です。
一般的に痔とは、「痔核(いぼ痔)」「裂肛(切れ痔)」「痔ろう(あな痔)」をいいます。それぞれの症状や原因をチェックしてみましょう。

痔核(いぼ痔)とは

直腸肛門部の血行が悪くなり、直腸の下部や肛門の静脈が膨れ上がることをいいます。
痔核の原因は、肛門部の血行障害。便秘がちで長時間いきむ人や、同じ姿勢を続けることが多い人は要注意です。特に妊娠中は便秘になりやすく、大きくなった子宮が肛門周辺の血管を圧迫するため、痔核になりやすいといえるでしょう。

内痔核と外痔核
痔核には、「内痔核」「外痔核」があります。
「内痔核」とは、歯状線(直腸と肛門の境界)の内側がうっ血することによっておこります。排便の時に鮮血がポタポタまたはシャーと出ますが、歯状線の内側には知覚神経がないため、痛みを感じません。
また歯状線の外側にできた痔核を「外痔核」といいます。内痔核が肛門の外に脱出することにより、大きくなるので、内外痔核や脱肛とも呼ばれます。悪化してくると強い痛みを伴います。
裂肛(切れ痔)

歯状線より下の部分にできる、裂創や潰瘍のことをいいます。女性や若い人に多いのが特徴です。
裂肛は、固い便が通過して切れることによっておこります。痛覚が敏感な部分のため、排便時やその後に、出血を伴う強い痛みを感じるのが特徴です。

裂肛を伴う病気
裂肛は、別の病気が原因でおこる場合もあります。裂肛を伴う病気は、クローン病・ベーチェット病・潰瘍性大腸炎・白血病など。
市販の薬を使っても症状が改善されない場合には、病院で診察してもらいましょう。
痔ろう(あな痔)

細菌感染によって肛門周囲膿瘍ができると、肛門内と皮膚との間に細菌の通り道をつくり、トンネル状にじわじわと広がります。これが痔ろうです。
肛門周囲膿瘍のときは、激しい痛みを伴いますが、いったん痔ろうが完成されてしまうと、違和感や鈍痛を感じる程度。しかしこのまま放っておくと、排便のたびに細菌に侵されて、痔ろうがどんどん広がってしまうので、注意が必要です。

痔になりにくい体づくり

痔に悩む女性は意外に多い

痔は「男性特有の病気」と思われがちですが、患者の男女比は1.5:1(出典:家庭の医学)とほぼ変わりません。女性はホルモンの影響で便秘や冷え性になりやすいため、男性より痔になりやすいといえるでしょう。
子宮が大きくなり骨盤内の静脈を圧迫したり、便秘になりやすい妊娠中や、いきんで肛門に負担がかかる出産後も、痔になりやすいので注意が必要です。

痔になりにくい体をつくろう

痔は悪化させてしまうと手術が必要なこともありますが、症状が軽い場合は生活習慣を見直すだけでも症状が改善してきます。痔になりにくい体になるため、日々の生活で下記の点を注意しましょう。

食生活を見直そう
・朝食をきちんと摂る
・水分、食物繊維をしっかり摂る
・血管や粘膜を保護するビタミンA・C・Eを積極的に摂る
・コショウや唐辛子など、香辛料は控えめに
血行を良くする習慣を
・入浴はシャワーですまさず、湯船につかる
・適度に体を動かす
・下半身を冷やさないよう注意
・座りっぱなしなど、同じ姿勢を長時間続けない
トイレの中での注意点
・無理にいきまない
・腰やお尻を冷やす「トイレで読書」をやめる
・下半身を冷やさないよう注意
・ウォシュレットでお尻を清潔に
出血の原因は怖い病気かも…?

痔と症状が似ている病気に、大腸がんがあります。痔が慢性化するとがんに気がつかず、病気を進行させてしまうこともあるようです。
市販の薬を使っても症状が改善しない場合は、早めに病院で検査をしてもらいましょう。