子どもの病気事典

子どもの病気事典 – はしか(麻疹)

子どもの病気事典 はしか 麻疹 幼児・こどもの病気・症状・ケア

子どもの病気事典: これだけは知っておきたい、子どもがかかりやすい病気を紹介します。 小さな変化も見逃さないよう、 ふだんから注意深く確認して、症状とケアをチェック。 いつもと違う見慣れないしぐさや症状を発見したら、すぐ医師に相談しましょう。

はしか(麻疹)って?

麻疹ウイルスによる感染症。
感染力が強く、とても重い病気です。高率に肺炎脳炎を起こします。
麻疹にかかっている子どもと一緒に遊んだだけでも、ワクチン未接種なら90%以上が発病します。 潜伏期間は9~12日間です。

何歳位でかかるの?

かかりやすいのは生まれてから8ヶ月以後。
現在「成人麻疹」 といって、免疫のない大人の麻疹が問題になっています。大人から赤ちゃんがうつされるケースもあります。
MRワクチン(麻疹風疹)は1歳を過ぎたら、すぐに接種しましょう。

症状は?

38度前後の熱とくしゃみ、鼻水、咳などの風邪症状で始まります。2~3日経つと一旦熱は下がりますが、すぐに再び40.0度近い高熱が出て、口の中に白いポツポツ(コプリック斑)が出てきます。また耳の後ろや顔から赤い発疹が出始めます。発疹は、首や顔、胸から次第に全身へ広がります。発疹は癒合し、全身がまだら模様になります。高熱は3~4日続きますが次第に下がり、発疹も薄れてきます。
病気の期間は10日~2週間くらいです。
学校伝染病のため、解熱後、3日を過ぎるまでは登園(登校)できません(登校許可が必要です)。
合併症として、肺炎中耳炎、時に脳炎などを起こすこともあるので、注意が必要です。

治療法・予防法?

麻疹そのものには治療法はありません。症状に応じて、咳止めや解熱剤などが処方されます。
熱が下がらない場合は、肺炎や中耳炎、さらには脳炎などを合併している可能性があるので、診察を受けたほうが良いでしょう。入院治療が必要になることもあります。
麻疹は予防が第一です。1歳を過ぎたらなるべく早くMRワクチン(麻疹風疹混合)を受けてください。
麻疹にかかった人と接触した場合、緊急に72時間以内に麻疹ワクチンを接種すれば、発病を抑えたり、症状が軽くするといわれています。

お家でのケア方法?

家庭でのケアは、高熱で食欲もなくなりため、脱水状態にならないよう、水分を十分に与えましょう。汗をかくので、肌着はこまめに取り替えてください。
咳がひどい場合は、加湿と保温に気を配りましょう。

頻度?

まれにある

監修:鈴の木こどもクリニック院長、鈴木 博